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対人関係療法は何をするのか?

対人関係療法は何をするのか?

対人関係療法は何をするのか?

2013年3月1日

対人関係療法は、その名前の通り対人関係について扱うのですが、

それだけでは少しわかり難いかもしれません。



摂食障害を抱えている人の多くが、

実は対人関係に関わる、やり場のない気持ち、

つまり、

胸のモヤモヤやイライラした気持ちを抱えています。

どうやってそのようなモヤモヤやイライラが生まれるかというと、

例えば、

自分の本音が言えない、

周りの目がいつも気になる、

結局周りに合わせるしかない、

自分は理解してもらえない、

言っても無駄、

ノーが言えない、

誰もわかってくれない、

どうせ私はダメ、

とい言ったような対人関係上での気持ちを抱えています。

そのような気持ちを持ってコミュニケーションしていると

自分の納得のいく関係にならず、いつもモヤモヤやイライラを抱える

結果となってしまいます。

そして、そのモヤモヤやイライラを解消したり紛らすために過食したり

嘔吐したり、あるいは食を制限する、

更には、食べられなくなる、

といった摂食障害の症状に繋がることになってしまいます。

対人関係療法は、その気持ちの部分にフォーカスしながら、

いかに考えて、どのようなコミュニケーションをしていけば

その摂食障害のエネルギーになっている、モヤモヤやイライラ

を減らしていくことができるか?

といった取り組みをやっていきます。

対人関係で生じてくるそのようなモヤモヤやイライラに

焦点をあてているのが対人関係療法です。

よく摂食障害は、お母さんの育て方がよくなかった・・・・

ということで、母親が自分を責めてしまう

場合がありますが、そうではありません。

大事なのは、過去どうだったといことよりも、

今がどうなのかということです。

そして、誰が?

と、すぐなりがちですが、

、 問題は関係性です。

対人関係といった場合に、誰が悪いのか?

という悪者探しになりがちですが、

誰も悪くはないのです。

関係性の問題です。

悪いもの探しはしないでください。

そして, 対人関係療法でフォーカスしていく対人関係ですが、

それは、重要な他者と言われている、

いちばん身近で影響力のつよい人との対人関係です。

多くの場合は、母親や父親、結婚していれば夫や妻となります。